
前回のブログでSNSからのスクレイピング活用方法をお伝えしました。
上記ブログの中で、SNSから得られる情報のひとつとして「口コミデータ」を挙げました。
口コミとは、消費者が消費者に、または消費者が生産者・販売者に向けて公開するメッセージです。そのメッセージにはどんなデータが集まり、どんな価値をもたらすのでしょうか。
今回は一例として口コミによって売上が変動しやすいメーカー目線で調査しました。
消費者にとっての口コミ
Web上には様々な口コミがあり、多くの人がそれを閲覧し、参考にしています。

(参照:Cross Marketing)
特に今まで買ったことのない商品、つまり知らない商品の情報を調べるとき、売りてによって商品ページに説明が書かれていたとしても、消費者にとって必要なデータは口コミデータの中にあり、それを重要視していることがわかります。
口コミから得られるデータ

(参照例:楽天市場の口コミ)
①口コミを提供している消費者データ⇒年齢、性別、居住地など
どのような人が購入しているのか、どのような口コミをしているのかを知ることで、その商品が目的としているターゲット層にささっているのかどうかがわかります。また、ペルソナごとの商品企画をするためにも消費者自身のデータは必要となります。
②商品の特徴⇒商品の長所、または短所
口コミによって、商品の継続すべき長所、見直すべき短所がより明確になります。特に短所はメーカーが気づいていなかった問題点の可能性があるので、商品の改善や次回の商品企画のアイデアとして役立てることができます。
③購入のきっかけ⇒この商品が選ばれた理由はなにか
たくさんある商品の中から商品が選ばれたきっかけがわかります。価格帯がよかったのか、広告がよかったのか、タイミングなど、次のマーケティング戦略に活かすことができます。
自社製品以外にも、他社の類似製品の口コミを同様に知ることで、消費者は他製品をどのように見ているかを知ることができ、競合と差をつけるリサーチ素材としても活用することができます。
どこから口コミを収集する?
メーカーが利用できそうな商品の口コミデータの集まる場所を調べてみました。
- ECサイト・・・楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングなど
- 口コミサイト・・・価格.com、アットコスメ、Pi-ChikuParkなど
- SNS・・・Twittter、Instagram、など
Twitterデータを取得・商用利用する際には、NTTデータのサービス(※)を利用する必要があります。
※NTTデータのサービス:「Twitterデータ提供サービス(インテグレーション)」
すべてに共通するのは誰でも閲覧できるWebサイト上にあることです。もちろん、自社でつくるアンケートなどでも口コミを収集することはできますが、上記のようなWebサイトを活用すればアンケートの作成などの手間をかけることなくデータが集まります。
口コミを収集するには
スクレイピング
Webサイトからのデータは、ひとつひとつサイトを閲覧して毎日、毎週とチェックして集めることも可能ですが、スクレイピングを使うとより簡単に、効率よく収集することができます。
⇒【3分でわかる】スクレイピングとは?活用方法やメリット・デメリット
ツール・サービス
また、口コミ収集ツール、サービスもいくつかあるので予算や内容に合わせて活用することもおすすめします。
メーカーに必要なのは口コミデータ
消費者が発信している口コミデータは、主に消費者によって活用されています。しかし、メーカーにとっても口コミデータは商品企画や改善、マーケティングを行う際に必要なデータです。
口コミデータを集め、評価の高い商品とはどんなものなのか、または評価の低い商品にはどんな原因があるのかを分析し、どのようなターゲット層がどんな口コミを書いているのかを知ることで、広告の打ち方など、次のマーケティング方法も検討することができるでしょう。