
インターネット上の情報収集を自動化できるWebスクレイピングに興味を持っている方は多いでしょう。
ECのマーケティング戦略、競合分析などさまざまなシーンでWebスクレイピングを活用できます。
通常、WebスクレイピングはPythonなどのプログラミング言語を使用しますが、サービス(ツール)を利用することで初心者でもWebスクレイピングによる情報収集が可能です。
本記事ではWebスクレイピングサービスを提供している企業5社について、その特徴をご紹介します。Webスクレイピングサービスを検討される際の判断材料として参考にしてください。
Webスクレイピングサービスとは?
Webスクレイピングを行うにあたって必要な作業を代行してくれるサービスとWebスクレイピングを実行するためのツールの2種類があります。
前述のようにWebスクレイピングではPythonなどのプログラミング言語を使用します。ごく簡単なWebスクレイピングなら最低限の知識・技術で実行できますが、幅広い情報収集となると深い知識・技術が必要です。
Webスクレイピングサービスを利用すれば、初心者でも簡単に、ビジネスに必要な情報を広く収集できるようになります。
Webスクレイピングサービスで収集できるデータの種類
Webスクレイピングを活用すると、インターネット上に存在するデータであればあらゆるデータを収集できます。
Webスクレイピングサービスでは、主に次のようなデータを収集し目的別に活用されています。
- SEOマーケティング戦略のためのコンテンツデータ
- 営業効率化のための企業リストデータ
- EC市場調査のための商品価格データ
- カスタマーニーズを知るためのSNSデータ
- 競合調査のためのニュースリリースデータ
- 価格査定のための不動産データ
- アプリ・サービス開発のための位置情報データ
- リサーチ・研究のための論文データ
上記の他にもあらゆるデータを取得可能です。「こんなデータを収集したい」と考えたら、まずはWebスクレイピングサービスの利用を検討してみましょう。
おすすめWebスクレイピングサービス企業5選

それでは、おすすめのWebスクレイピングサービス企業を5社ご紹介します。
それぞれの特徴を知り、目的に合ったサービスを選びましょう。
株式会社インディゴデータ~PigData(ピッグデータ)~

株式会社インディゴデータ(以下当社)は2019年に株式会社SMS DataTechから派生したデータ収集・分析に特化した子会社です。
当社が提供するPigData(ピッグデータ)はWebスクレイピング代行をサービスとして行っており、ツールでは取得困難なWebサイト・SNSデータや、大容量データの収集にも対応しています。
お客様が抱えている課題ごとにひとつひとつアプローチ方法やサービス提供方法を合わせられるため、複雑なデータ収集をしたい場合や継続的なデータ収集が必要な場合に最適なスクレイピングサービスです。ツールでは取得できないWebデータや、より効果的な課題解決策を提供しています。
また、PigDataは専門家が調査し、法的リスクを考慮したスクレイピングサービスを提供しているため、より安心してスクレピングを利用できます。
Octopus Data Inc. ~Octoparse(オクトパース)~

Octopus Data Inc.は2016年3月に設立されたアメリカのIT企業であり、OctoparseというWebスクレイピングツールを提供しています。
Octoparseを使うとプログラミング不要でWebスクレイピングが行えるため、自分自身で日常的にWebスクレイピングを行いたい方向けのツールです。
プログラミング不要といってもOctoparseの機能を使いこなすためには多少プログラミングの知識が必要なため、高度なWebスクレイピングを実行するにはトレーニングが欠かせません。他にも、ツール利用に自信がない方に向けてWebスクレイピング代行サービスも提供しています。
日本語でのサービス提供が2018年6月からなのでサポート体制の充実性は不明ですが、世界的なWebスクレイピング企業として認識されています。
keywalker ~ShtockData(シュトックデータ)~

keywalkerは2013年からWebクローラーなどのサービスを提供する企業です。
同社でよく利用されているのがShtockDataというサービスで、その他にもNEWSクローラーやPricewalkerなどのサービスが提供されています。
Webスクレイピングの目的に合わせてサービスを選択し、データ収集先のサイトを指定します。keywalkerがWebスクレイピングを実行し、収集したデータをデータベースに蓄積。これを参照するというのが同社のサービスです。
データ収集の流れが決まったサービスのため、データ取得先、取得内容が複雑ではない場合のスクレイピングによるデータ活用が可能です。
エクスマート~EXMART Web Scraping(エクスマートウェブスクレイピング)~

エクスマートは2006年9月に設立されたWebスクレイピング企業です。
Webスクレイピングの実行だけでなく、Webスクレイピングを含むシステム開発にも対応しています。1回限りの利用、運用型の利用も可能であり、柔軟性の高いサービスを提供しています。
他社サービスに比べると導入実績は少ないものの、官公庁の利用ケースもあるなど「堅実なサービスを提供している」という印象です。
シ・ブリュ ~Web情報収集作業~

シ・ブリュは2001年8月に設立されたデータ入力代行・アンケート集計企業です。こうした主力事業とは別にWebスクレイピングサービスを提供しています。
主力事業ではないため、お客様向けのWebスクレイピングシステムを用意していないのが難点です。一方で、主力事業ではないからこそ完全オーダーメイドでWebスクレイピングサービスを提供しているという特徴もあります。
主力事業において国公立大学を中心に取引実績があるため、エクスマート同様に「堅実なサービスを提供している」という印象があります。
Webスクレイピングサービス選びのポイント
さまざまな企業がWebスクレイピングサービスを提供していることをご理解いただけた反面、「結局のところ、どのサービスを選べばいいかわからない…」と悩んでしまう方が多いでしょう。
そこで、Webスクレイピングサービスを選ぶ際のポイントを3つご紹介します。
最初にWebスクレイピングの目的を明確化
まず大切なポイントは「なぜWebスクレイピングが必要か?」という目的を明確にすることです。
Webスクレイピングサービスで収集できるデータは幅広く、ビジネスが抱える課題によって収集すべきデータや、最適なサービスが変わります。
したがってWebスクレイピングの目的を事前に明確化することが、今後の指針を決めるのです。
収集したデータの活用スキルを整理する
データ活用は、データを収集しなければ始まりませんが、データがあるだけでは次に進めません。つまりデータ収集以上に「データの活用スキル」が重要ということです。
そこで自社内にはどれくらいデータの活用スキルがあるかを整理してみましょう。データの活用に長けた人材が在籍していれば問題ないでしょう。そうした人材が在籍していない場合は、データ収集だけでなくデータ活用までサポートしてくれるWebスクレイピングサービスが必要です。
ツールを利用するか?サービスとして受けるか?
最後のポイントは、「Webスクレイピングをツールとして利用するか代行サービスとして受けるか」です。
ツールは低コストで利用でき、自分自身でWebスクレイピングを実行できるメリットがあります。たとえば前述のOctoparseなら、月額249ドル(約29,600円)で無制限にデータを取得できます。一方で、ツールを使いこなせなければ費用対効果が低くなる、データ活用まではサポートされないなどの難点もあります。
代行サービスはコストこそかかりますが、データ収集からデータ活用までトータルサポートを受けられるのが魅力です。「Webスクレイピングは取り入れたい、しかしデータ活用は苦手だ」という場合は、やはり代行サービス利用をおすすめします。
そもそもWebスクレイピングの重要性は感じつつもビジネス課題を上手く紐づけられない、という悩みがあったり、データが収集できてもデータ活用に長けた人材が社内にいない場合は、当社が提供するPigDataがおすすめです。PigDataではデータ収集だけではなく、データ収集以前のビジネス課題のヒアリングからその解決方法のご提示、またデータ収集後の活用サポートまで行っているため、スクレイピングサービス選びの際に悩みが多い場合は一度ご相談ください。
Webスクレイピングサービスをビジネスに取り入れよう!
データ収集が迅速化すれば、経営やマーケティングなどあらゆる意思決定が迅速化されます。変化の激しい現代だからこそ、Webスクレイピングはビジネスに欠かせないものになりつつあるのです。
この機会にWebスクレイピングサービスの利用をぜひご検討ください。