
前回、口コミデータの必要性、収集方法についてお伝えしました。
特に近年はSNSが消費者にとって手軽で便利なツールなため、SNSによる口コミが広まっておりそのデータも日々蓄積されています。それらのデータを収集するためには自社でSNSデータ収集の技術がない限り、SNSデータ収集のツールもしくはサービスが必要となってきます。
SNSの口コミを活用するためにはどのようなツール、サービスがあるのでしょうか。
Twitterデータの取得・商用利用する際には、NTTデータのサービス(※)を利用する必要があります。
※NTTデータのサービス:「Twitterデータ提供サービス(インテグレーション)」
おすすめのSNSデータ収集、分析ツール・サービス6選
主な機能 | 料金 | 利用できる媒体 | |
---|---|---|---|
Boom Research | ・口コミ取集 ・80種類以上の分析メニュー ・データ出力、送信 |
初期費用:10万円 月額:15万円~ ※年間契約の場合月額利用料が15%割引 |
・Twitter ・5ちゃんねる ・国内主要ブログ ・Yahoo!知恵袋 ・教えて!goo |
groove | ・ハッシュタグ収集 ・画像、テキスト抽出 ・URLリンク ・レポート機能 |
初期費用:15万円 月額:10万円 |
・Twitter |
見える化エンジン | ・情報の集積 ・テキストデータの分析 ・社内データを横断的に分析 |
初期費用:30万円~ 月額:15万円~ |
・社内データ ・SNS |
PigData スクレイピング代行 |
・Webサイトからのデータ収集 ・データ整形、分析 |
初期費用:5万円~ 月額:5万円~ 単発の場合は月額費用なし |
・Twitter ・5ちゃんねる ・ECサイトなどのWebサイト全般 |
クチコミ@係長 | ・口コミデータの収集 ・分析 ・レポート、共有 |
初期費用:10万円~ 月額:13万円~ |
・Twitter ・国内ブログ ・5ちゃんねる |
beInsight | ・データ検索、収集 ・お知らせ機能 ・トレンド予測 |
初期費用:0円~ 月額:0円~ ※無料お試しあり |
・Twitter ・ブログ ・5ちゃんねる ・Q&Aサイト ・レビューサイト など |
SNS分析サービス「Social Analyst」 | ・SNSデータ収集 ・炎上検知 ・ユーザー分析 ・トレンド分析 |
初期費用:0円~ 月額:5万円~ |
・Twitter ・tiktok ・ブログ ・5ちゃんねる など |
それぞれのツール・サービスの特徴
Boom Research

(参照:Boom Research)
ツールの操作がとても簡単です。キーワード、期間、メディアなどの分析条件を入力するだけで、調査結果が表示されます。分析方法も、様々な切り口からデータを分析するために80種類以上の分析メニューがあります。テレビ番組やCMの露出による口コミ数や検索結果の影響を分析したり、アンケート結果などのデータをインポートして分析することもできます。
自身が行ったプロモーションやキャンペーンの効果測定や市場調査に向いています。
groove

InstagramやTwitterのハッシュタグを設定してユーザー投稿を自動収集することができます。テキストだけではなく、画像や動画も収集することができ、さらに「いいね!」数やフォロー数、投稿数以外で企業アカウントへの接触が高いユーザーを可視化してレポーティングすることができるため、マーケティングの解析データとしても活用することができます。
(参照:groove)
見える化エンジン

(参照:見える化エンジン)
主に顧客の声を分析するためのツールです。SNSだけではなく、コールセンターのログや社内テキストデータも分析できます。発言内容をフレーズごとにランキング化し、表現することで発言の意味(ポジティブ・ネガティブなど)を把握したり、SNSデータでも、性別、年代別のセグメント分析ができるため、ターゲットを絞った顧客のニーズを知り、マーケティングすることができます。また、分析結果をリアルタイムで共有できる「気づきポータル機能」により、簡単に社内に分析結果を共有することができるため、社内全体で同じ意識で業務に取り組むことができるでしょう。
PigDataスクレイピング代行

(参照:PigDataスクレイピング代行)
ツールではできなかったTwitterなどのSNSからのデータや画像取得も可能です。データ収集のみ、データ分析のみ、と必要なサービスを選んで利用することができます。相談しながら活用できるため、型にはまらないデータ活用が行えるでしょう。
Webサイトの難易度や取得するページ数、分析内容によって料金が変動するため、予算に合わせたサービスを受けることができます。
クチコミ@係長

(参照:クチコミ@係長)
Twitter、ブログなど590億件の口コミデータをカバーしており、過去38か月分の口コミ分析が可能です。分析スピードも早く、例えば、10キーワード・13カ月の検索期間であってもたったの10秒でデータ検索、分析をします。
多彩な分析方法で、自社キャンペーンの精度をあげたり、商品開発のヒントを得ることができるでしょう。
beInsight

(参照:beInsight)
国内最大級の95媒体から2000億以上のデータを収集することができ、検索キーワードと検索対象期間も無制限でアクセスため、大量のデータを取り扱うことができます。SNSなどの炎上を監視しメールでお知らせできるため、自社の話題や自社製品に対する炎上を防ぐことができます。今後のトレンドを予兆発見する「つぶやきランキング」機能で商品開発やマーケティング手段を考えることができます。
SNS・口コミ分析サービス

(参照:SNS・口コミ分析サービス)
多様なSNS、ブログなど口コミが集まっているWebサイトからのデータを収集、さらに分析することが可能です。収集した口コミデータからポジティブ、ネガティブ度を判定し企業のリスク管理や市場調査を行うことができます。ツールは企業に合わせてカスタマイズすることが可能であり、14日間無料ではじめられるトライアルや、無料でデータアナリストに分析コンサルティングを相談できるなど、手厚いサポートがあります。
SNSデータ収集ツール・サービスの選び方
上記のように比べてみると、どのツール・サービスも「大量のデータ」を「すばやく分析」することができるといえそうです。しかし、ツールごとに利用できる媒体や、分析の方法が違うため、まずはSNSデータで何を、どのくらいの期間で、どうしたいのか、という目的を明確にすることが大切です。自社のプロモーションのため、競合企業調査のため、商品企画のため、または顧客へのプレゼン資料として、などマーケティングのみならず開発やコンサルティングにも使えるSNSデータ。どのような活用方法があるか、各ツール、サービスの事例を確認して、早めに対策を打つことも大切でしょう。