
資料に使うグラフの作成といえば、Excelを思い浮かべる方は多いのではないでしょうか?Excelでも確かにグラフを作成できますが、作成する手順が面倒で、作成まで手間がかかりすぎてしまうでしょう。現在ではExcelを使わなくてもグラフを作成できる、グラフ作成ツールが豊富に存在します。グラフ作成ツールならExcelと比べて操作が簡単なうえ、機能やデザインも豊富なので、グラフ作成の幅も広がるでしょう。
しかし、グラフ作成ツールは種類も多いので、どのツールを選べばよいか悩んでいる方も多いのではないでしょうか?そこで今回は、おすすめのグラフ作成ツールを10社ご紹介します。この記事を読めば、目的に合ったグラフ作成ツールを選べるようになりますよ。
グラフ作成ツールの選び方
目的に合った適切なグラフ作成ツールを選ぶには、次のようなポイントに気を付けてみるとよいでしょう。
- グラフの種類
- 画像ファイルの形式
- 料金プラン
グラフを作成するツールといえばExcelを思い浮かべる方も多くいるでしょうが、昨今ではExcelを使わなくてもグラフを作成できるツールが多数存在します。Excelよりもグラフ作成に特化しているので、ツールを使えばきれいなグラフをより簡単に作成できるようになるでしょう。現在、多くのグラフ作成ツールが存在しますが、万能の機能を持ったグラフ作成ツールはありません。グラフ作成ツールによって得意としている作業が異なるので、自社の目的に合ったツールを探すようにしましょう。
次にグラフ作成ツールを選ぶ際に注目すべきポイントについて、詳しくご紹介します。
1.作成できるグラフの種類
ツールによって作成できるグラフの種類が異なるため、仕事内容や目的に合った機能が搭載されているグラフ作成ツールを選びましょう。
グラフ作成ツールで作成可能なグラフは、
- 円グラフ
- 折れ線グラフ
- 棒グラフ
- 線グラフ
- 面グラフ
の5種類が基本です。
ツールによって得意としているグラフや、特殊なグラフを用意しているといった違いがあります。使用するツールによって作れるグラフの種類が異なるので、導入前にしっかりと確認しておきましょう。目的に合った適切なグラフ作成ツールを使えば、効果的な資料を作成できます。
また、作成する量が多い場合には、データを管理できる機能が備わっているとよいでしょう。
2.出力できる画像ファイルの形式
出力できる画像ファイルの形式がツールによって異なるので、事前に確認しておくようにしましょう。ツールを使って作成した画像をレポートや資料に使用する場合、画像ファイルにして保存する必要があります。せっかくグラフを作成しても、ツールで出力できるファイル形式を確認していないと、作成したファイルをレポートや資料に使えません。
作成したグラフをどのファイル形式で出力するのかは、
- png:高画質で保存可能
- svg:画質を維持したまま拡大・縮小可能
といったような特徴を理解した上で、目的に合っているファイル形式を選択しましょう。
3.料金プラン
グラフ作成ツールを導入する前に、ツールの料金プランを確認した上で、目的を達成できるプランを選びましょう。
グラフ作成ツールの料金プランには大きく分けて、
- 有料プラン
- 無料プラン
の2種類があります。
有料プランであれば、細かい設定や豊富なデザインを使えるので、画像にこだわりたい人におすすめのプランです。
一方で無料プランの場合は、機能に制限があるものの無料でツールを活用できるので、普段から活用しない場合には無料プランでも十分でしょう。有料プランを導入しても機能を活用しないのであれば、予算の無駄遣いとなってしまいます。導入する前にどのような機能が必要なのか話し合った上で、適切な料金プランを選択しましょう。
グラフ作成ツール10選
数あるグラフ作成ツールの中から、おすすめのツールを10社ご紹介します。現在多くのグラフ作成ツールがありますが、いずれのツールも他社のツールと異なる点があるので、しっかりと比較するのが大切です。どのツールの機能が自社に合っているのかを検討した上で、適切なツールを選択しましょう。もしツール選びに悩んでいるのであれば、無料トライアルを実施しているツールもあるので、操作感などを試してみてください。いくつか試した中から、使いやすいものを選んで導入するとよいでしょう。
次におすすめのグラフ作成ツールについて、詳しく解説をします。
1.FineReport
FineReportは独自開発された70種類以上のHTML5グラフが搭載されている、Excelライクの帳票・BIダッシュボードツールです。操作はマウスを使って、ドラッグ&ドロップのみで自由にデザインできるので、Web開発未経験者でも扱いやすいでしょう。FineReportの最大の強みは、独自開発されたHTML5グラフが70種類以上用意されている点です。円や折れ線といった代表的なグラフはもちろん、レーダーやツリーマップなど複雑なタイプのグラフにも対応しています。
また、GoogleのGISマップとの連携によって、フローマップやヒートマップなどといった地図機能も利用可能です。また、標準グラフ機能以外にも、webgl技術に基づいて開発された拡張グラフも利用できるので、可視化された高度な経営ダッシュボードの作成もできます。
公式URL: https://www.finereport.com/jp/
2.Chartblocks
Chartblocksはたった数分で、簡単にデザイン性の高いグラフを作成できるツールです。様々なソースからデータをインポートしてグラフを作成できるので、データ入力でのミスをなくして正確なグラフを作成できます。用意されているグラフは数1,000種類にも及び、すべてのグラフの外観要素をカスタマイズできるので、思い通りのグラフを作れるでしょう。
また、作成したグラフをホームページやtwitterに組み込んで、直接共有もできます。無料で使えるフリープランも用意されているので、操作感を確認してみるとよいでしょう。
公式URL: https://www.chartblocks.com/ja
3.RAWGraphs
RAWGraphsは複雑なデータを、誰でも簡単に視覚的に表現できるように開発された、オープンソースのデータ可視化フレームワークです。コンマ区切りのリストやGoogleドキュメント、Excelなどといったデータからグラフを作成できます。基本的なグラフはもちろん、バブルチャートやボックスプロットといった高度なグラフを作成したい人におすすめのツールです。
また、用意されているビジュアルから選択するだけでなく、プログラミングをすればカスタマイズされた独自モデルも作成できます。SNGやPNGでのエクスポートに対応しているので、Webページに埋め込むといった作業も可能です。完全無料のグラフ作成サイトですが、日本語には対応していないので注意してください。
公式URL: https://rawgraphs.io/
4.PowerBI Desktop
PowerBI Desktopはプログラミングを使用せずに、ビジュアル性の高いレポートや舵手ボードを作成できるBIツールです。Excelのような操作感でグラフ作成やデータ分析を行えるので、ある程度パソコンを使えれば簡単に扱えるでしょう。クラウド上にあるデータや物理的なサーバー上にあるデータに接続して、データ分析を行えます。
また、過去に作成したExcelのデータを読み込めるので、過去のデータが無駄になることはありません。ただし、出力できるファイル形式がPDFと.pbixだけという点と、無料版ではアカウント間で共有できない点に注意しましょう。
公式URL: https://powerbi.microsoft.com/ja-jp/downloads/
5.Canva
Canvaはデザイナーが作成した様々なテンプレートを、無料で利用できるオンラインデザインツールです。メインの機能は画像編集ですが、グラフメーカーを利用すれば、データを入力するだけでグラフを作成できます。デザイナー以外のユーザーを対象としている機能ですので、ドラッグアンドドロップといった操作で作成可能です。用意されているグラフのテンプレートはデザイナーが作成したものなので、他とはひと味違うデザインとなっています。グラフは20種類以上用意されており、作成したグラフは簡単に埋め込みやダウンロードなどができるので、初心者でも扱いやすいツールです。
公式URL: https://www.canva.com/ja_jp/
6.Visme
Vismeはプロが作成した豊富なテンプレートを編集して、初心者でも簡単にインフォグラフィックを作成できるプラットフォームです。編集画面も直感的に操作でき、3ステップで作成できるので、誰でも簡単に使いこなしやすいでしょう。無料版で用意されているグラフのテンプレートは、棒グラフや折れ線グラフといった基本的なグラフです。有料版にアップデートすれば、レーダーチャートや面積グラフなどといった特殊なグラフを使えるほか、地図機能も備えています。
また、共有機能も充実しており、TwitterやFacebookといったSNSに埋め込んでシェアも可能です。ただし、無料版で出力できるファイル形式はJPGのみに制限されているので、場合によっては有料版にアップグレードが必要となります。
公式URL: https://www.visme.co/
7.Livegap
Livegapはインストールなしで、手軽にグラフを作成できる無料のオンラインWebツールです。アカウント登録する必要もないので、気軽に利用できるのが大きな特徴となります。11種類のグラフから選択して作成でき、データを変更すればリアルタイムでグラフに反映されます。チャートテンプレートも活用でき、個性的なデザインも用意されているので、デザイン性に優れたグラフの作成もできるでしょう。データの入力は手動以外にも、ExcelやGoogle docsからデータをコピーも可能です。作成したグラフはPNGやHTMLフォーマットで出力でき、オンラインでの登録にも対応しています。
公式URL: https://livegap.com/
8.Adobe CREATIVE CLOUD EXPRESS
Adobe CREATIVE CLOUD EXPRESS (Creative Cloud Express)はノンデザイナー向けのデザイン作成ツールに搭載されている、無料でグラフを作成できる機能です。
作成できるグラフは、
- 円グラフ
- 棒グラフ
- 折れ線グラフ
- ドーナツグラフ
の4種類が中心ですが、簡単な操作でグラフを作成できます。
用意されているグラフデザインのテンプレートは、豊富な配色やデータレイアウトで自由にカスタマイズできるので、個性的なグラフを作成可能です。注意点としては、出力できるファイル形式がPNGのみなので、場合によっては作成したグラフが使えないかもしれません。無料の料金プランが用意されているので、気になった場合は試してみるとよいでしょう。
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注:旧Adobe Sparkは、現在Adobe CREATIVE CLOUD EXPRESS (Creative Cloud Express) に改称されています。
https://www.adobe.com/jp/express/
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9.Eegraph
Eegraphは作成したグラフを一元管理できる、Webツールです。グラフの作成はデータを入力して、グラフの種類を選ぶだけの簡単ステップですので、初心者でも簡単にグラフを作成できます。
グラフの種類は、
- 棒グラフ
- 線グラフ
- 面グラフ
- 円グラフ
の4種類ですが、PNGやSVGなどのファイル形式にも対応しています。
有料プランにアップグレードすれば、共有URLを使ってメールやSNSで共有も容易です。また、作成したグラフはツール内で一元管理されるので、各グラフの検索やデータのパータンを解析する作業がしやすくなります。多くのデータを扱う人にとってはおすすめのツールです。
公式URL: https://eegraph.com/
10.tableau
tableauは専門的なスキルを持っている人でなくても、素早くきれいなダッシュボードを作成できるBIツールです。データ分析で使用されるチャートやグラフを、マウスのドラッグアンドドロップで簡単に作成できるので、プログラミングスキルがなくても問題ありません。tableauには棒グラフや折れ線グラフといった基本的な種類から、ボックスプロットやヒートマップといった特殊なチャートの種類も用意されています。
また、Tableau ServerとTableau Onlineを併用すればサーバーで自動更新を設定できるので、データ入力のルーチン作業を行う必要はありません。そのほか、プレゼンテーション機能やストーリー機能なども搭載されているので、レポートの作成や分析の自由度は高いです。無料トライアルが用意されているので、気になった場合はまず試してみるとよいでしょう。
公式URL: https://www.tableau.com/ja-jp
まとめ
グラフ作成ツールのおすすめを10社ご紹介しました。レポートや資料を作成する際には、データを見やすくするためにグラフやチャートの活用は欠かせません。ただ数字を羅列したデータよりも、グラフによって可視化されたデータの方が、直感的に内容を理解できるでしょう。グラフ作成をサポートしてくれるツールは数多くありますが、何を目的としてグラフを作成するのかによって適切なツールは変わってきます。今回ご紹介したツールを参考にして、目的に合っているツールを選んでみてください。
また、データを可視化するダッシュボードを自社に合わせて作成するサービス等も活用すれば、データ分析も簡単に効率的に行えます。必要に応じて、導入を検討してみてはいかがでしょうか。