
インターネット時代では、SEO対策をおこなってGoogle検索の上位に自社のメディアやコンテンツを上位表示させることは必須事項です。Googleはサービスを常に更新させるため、SERPsを理解していないとSEO対策もできません。今回は、オウンドメディアを運営している方や経営者の方向けにSERPsとSEO対策について解説します。また、スクレイピングを使用して、効果的な対策ができる方法も紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
目次
SERPs(サープス)とは?
SERPs(サープス)とは、「Search Engine Result Pages」の略です。検索エンジンから特定のキーワードを入れて検索をした場合に、検索結果を表示されているページのことです。Googleは不定期でアップデートを繰り返していますので、常に表示形式は変化します。そのため、オウンドメディア運営の担当者は、常にSERPsを確認してSEO対策をしてくことが必要です。
SERPsの変遷
SERPsの実装は、日を追うごとに進化しています。Googleは、ユーザーの利便性を第一に考えて世界中の情報を整理する、という理念に基づいてSERPsの整備をおこなっています。2016年からは、検索上位に来るリスティング広告の枠が4個に増加。さらに、新機能としてアンサーボックスが設置され、ナレッジパネルの掲載もされるようになりました。検索する個人のニーズに合った情報を表示するために、ユニバーサル検索機能も搭載しています。こういったSERPsの変化は、ユーザーのクリック率やトラフィックに大きく影響を与えています。
SERPsについて理解を深めるメリット
オウンドメディアを運営している担当者の方が、SERPsについて深い理解をしておくことには多くのメリットがあります。主要なメリットとしては、「マーケティングに役立つ」ということが挙げられます。リスティング広告の表示やその他のWebコンテンツの表示状況によって、ユーザーが求めている情報の傾向を知ることができます。また、ユーザーが選択しているキーワードを分析すれば、消費者が検索の中に求めている意図を把握することも可能です。SERPsを理解することは、消費者のニーズを商品やサービス開発に活かすことでもあります。
SERPsの構成要素
- リスティング広告枠
- バーティカル検索
- ユニバーサル検索
- パーソナライズド検索
- アンサーボックス
- リッチスニペット
- ナレッジパネル
- Googleショッピング
それぞれの構成要素を詳しく解説します。
リスティング広告枠
リスティング広告は、検索の最上部に位置しています。SERPsの代表格ともいえる要素です。キーワードによっては表示される広告が無いため、自然検索で上位に来ないこともあります。リスティング広告の場合、他のWebコンテンツと差別化するため検索結果広告の左上に「広告(画像赤枠)」と明記されています。

バーティカル検索
バーティカル検索とは、Googleが提供している検索機能の一つです。ユーザーがキーワードだけではなく、特定のカテゴリで検索結果を絞り込むことができます。例えば、バーティカル検索には以下のカテゴリがあります。
- すべて
- 画像
- 動画
- ショッピング
- ニュース
キーワード入力をして画像を検索したい場合は、「画像」をカテゴリとして選択できます。検索結果としては、キーワードに沿った画像が表示されるので、効率的に目的の画像を探せます。

ユニバーサル検索
ユニバーサル検索とは、Google検索画面に表示されている要素の一つです。ウェブページ以外のコンテンツである、「画像」「動画」「地図」「ニュース」等が表示されます。例えば、キーワード検索で飲食店を探している場合、最寄りの場所の地図が表示されます。ユーザーがお店を見つけて、地図も情報として提供されれば利便性が上がります。Googleのユーザーファーストに乗っ取った機能です。

パーソナライズド検索
パーソナライズド検索とは、個人の検索行動に基づいて個人に最適な検索結果を常時する機能のことです。検索をするユーザーの位置情報や、これまでのけなくキーワードの傾向から関連性の高い情報を表示させます。例えば、スマホを使用している場合でも、「ラーメン」というキーワードで検索をすれば最寄りのラーメン屋が見つかります。また、これまでのユーザーの傾向と指向性に基づいて、好みのラーメン屋が上位に表示されます。
アンサーボックス
アンサーボックスとは、キーワード検索をおこなった際に上部にボックスに囲まれている検索結果が表示される機能です。検索キーワードの言葉の定義や、ユーザーが知りたいと思っているであろう疑問への答えが表示されます。SERPsでも上部に表示されるので、ユーザーの利便性を考えたGoogleの施策であると考えられます。
※黒枠部分がアンサーボックスです。

リッチスニペット
リッチスニペットとは、タイトルなどのテキスト情報だけではなく、コンテンツ内容を解説している部分です。ユーザーが検索結果の検索して表示されているコンテンツや広告の内容を、クリックすることなく把握することができます。この機能によりユーザーは、一つひとつの広告やコンテンツページを開く必要が無くなり、目的としている情報をすぐに手に入れることができます。
※赤枠で囲まれば部分がリッチスニペットです。

ナレッジパネル
ナレッジパネルとは、検索表示の右側に検索ニーズに合わせた情報をまとめて表示する機能です。例えば、「SMSデータテック」と検索すると、右側には会社の営業時間や連絡先、地図などの情報が表示されます。この部分のことをナレッジパネルと呼びます。ナレッジパネルの表示は、ナレッジグラフに基づいた結果です。Googleでは、独自に所有している情報のデータベースを「ナレッジグラフ」と呼びます。このナレッジグラフから検索者が抱えている問題への正しい回答や、知りたい情報を提供します。
※赤枠内がナレッジパネルです。

Googleショッピング
Googleショッピングは、検索したキーワードに合わせてWeb上で商品の購入ができる仕組みです。ネットでのショッピングや商品の検索が簡単にできるように工夫されていて、商品画像や値段も一目でわかるように表示されます。ネットでのショッピングをしたいユーザーにとっては、商品の比較にも役立つように工夫されています。

SERPsにコンテンツが上位表示させるまでの流れ
SERPsにコンテンツが上位表示されるまでの流れは、大きく分けて3段階です。
- クローラーによるクローリング
- インデックス情報の保存
- 有用性の判断とランキング
コンテンツが表示するまでの流れは、SEO対策にとって必要不可欠な知識です。細かい流れを詳しく解説します。
クローラーによるクローリング
クローラーによるクローリングは、SERPsにコンテンツが表示されるまでの第一段階として重要な役割を担っています。インターネット上には、日々膨大な量のコンテンツが新規で生み出されています。クローラーは、ユーザーにとって有益な情報かどうかを判断するためにも常にネット上をクローリングしています。このクローラーに評価されなければ、インターネット上にコンテンツが表示されることはありません。クローラーに見つけやすくしてもらうためには、意識的なサイトの整備が必要です。クローラーへの最適な施策については、以下の記事を参考にしてください。
インデックス情報の保存
インデックス情報の保存が、SERPsに表示されるまでの2番目の流れです。クローラーが収集したデータをデータベースにインデックスすることで、SERPsに表示されるようになります。一般的には公表されていませんが、Googleでは200以上のアルゴリズムに基づいてコンテンツがインデックスされます。Googleにインデックスされない場合は、コンテンツの見直しやサイトの構成を修正する必要があります。
ランキングの判断
コンテンツがインデックス情報の保存をされた後で、GoogleがWebページの表示順位を判断する段階に移ります。このランキングもGoogleのアルゴリズムに基づいて判断されます。表示順位が上位にいかない場合は、他社のコンテンツを比較検討して足りない部分の補強などの思考錯誤を続けていかなければいけません。Googleでは表示順位によって、クリック率が大きく変化します。
これからのSERPs対策
ここまでは、SERPsの構成要素と表示の流れについて説明してきました。それでは、SERPsへの対策はどのようにおこなえばよいのでしょうか。SERPs対策で重要になってくるのは、「ゼロクリックリサーチ」と呼ばれるユーザーの行動です。SERPsによって、ユーザーの利便性が高まり、検索後の表示情報が多く個別のコンテンツをクリックして開く必要が無くなりました。SERPsは今後も進化を続けていきます。そのため、今後のSERPs対策は、検索キーワードへのSEO対策だけではなく、FAQやSNS、動画など他の施策も必要です。
SERPs対策5選
SERPs表示に対して今後大事になる対策を、5つ厳選して解説します。オウンドメディアを上位表示させたい場合に意識すべき点でもあるので、参考にしてください。
上位サイトを分析
ランキング上位にコンテンツを表示させたい場合は、競合他社の上位サイトを分析することが欠かせません。自社のサイトと比較してどういった点が優れていて、どういった部分に工夫がされているか、などを分析します。しかし、サイトの規模が大きくなればなるほど、上位サイトとの比較は労力が大きくなります。そういった場合は、SEOツールやスクレイピングを活用して、特定のキーワードにおいて上位に表示される記事のテキスト分析をし、SEO対策に効果的な文章構成や競合の対策方法をレポーティングすると効率的です。自社が行いたい分析に適したツールを活用してください。
SNSや動画コンテンツ対策
SERPs対策としては、TwitterやInstagramなどのSNSとの連携や動画コンテンツを増やすなどの施策も有効です。Google検索をおこなった際でも動画コンテンツやTwitterの投稿が上位表示させることもあります。自社サイト内ブログ記事以外の他の媒体も充実させて連携させれば、SERPsへの対策にもなります。
リッチリザルト対策
リッチリザルトの対策は、SERPsでの表示をさせるのに有効です。特に「FAQ」や「How-to」は、SERPsに大きな影響を与えたとされています。ユーザーの疑問に対して、率直な回答は上部に表示されます。また、料理方法や掃除方法など画像や動画を利用した方がわかりやすいコンテンツも、上位に表示される傾向があります。
音声コンテンツへの対応
音声コンテンツへの対応もしておくことが、SERPへの対策にもなります。視力が弱い方のようなハンディキャップを持っている方でも、情報へのアクセスが可能なようにGoogle検索は作られています。テキストだけではなく、音声への対応もおこなうことでハンディキャップを持った方への利便性が高いコンテンツになります。
ユーザーに役立つコンテンツを作成
SERPs対策やSEO対策をおこなう上で、決して忘れてはいけないことはユーザーにとって役立つコンテンツを作成することです。これは、Googleのアルゴリズムが変化していったとしても変わらない、根本的な部分です。SERPs対策やSEO対策のために、ユーザーへの配慮を忘れてはいけません。
まとめ
GoogleはSERPsの表示にアレンジを加えてユーザーへの利便性を向上させています。SERPsは今後も変化していくため、変化に合わせたSEO対策が必要です。その中でできることとして、SEO対策のために、競合の上位サイトとの比較は重要です。複数ある狙いキーワードに対して競合他社の上位サイトとの比較を人間がおこなうには、時間も手間もかかってしまいます。そのような場合はスクレイピングを活用して、効率的な比較と分析がSERPs上位表示への近道です。PigDataでは、SERPs対策に適したスクレイピングのサービスを提供しています。スクレイピングをおこなう場合は、ぜひPigDataいご連絡ください。