
日本のSNSの普及率は80%と言われています。
マーケティングをするにおいて、利用人口の多いSNSの情報を見つめることは、現在どんなものが求められているかなどの情報を拾い上げるのに非常に大事なことです。
SNSのトレンドとは?
そもそもトレンドとは、時代の傾向であったり流行しているものをさします。
そこから転じて、SNSのトレンドとは、TwitterなどのSNSで話題になっている事柄や流行のことを言います。どんな話題が関心度が高いか、どんなコンテンツがバズっているのか、どんな有名人が人気かなど、世間の声をを知ることができます。
今のトレンドを把握することは、自社のサービス・商品のプロデュースや改善のために必要な要素です。
トレンドを調べてわかること
自社のサービス・商品をユーザーに買ってもらおうと思ったら、ユーザーが求めているものを知らなければなりません。しかし、ユーザーが何を思い、何を考えているかを知りたくても頭の中を覗くことはできません。ユーザーのニーズを把握して、今のユーザーが何を望んでいるかを見極めましょう。そのためにSNSのトレンドを通じて、ユーザーのニーズを理解することに努めましょう。
トレンド調査が必要な理由
これまでユーザーの声を聴く方法として、インターネット調査や対面のインタビュー調査が一般的でした。事前に用意された設問や望まれた答えに誘導されるように作られた質問に回答してもらうので、質問にバイアスがかかり、誘導された回答が含まれる場合もあります。
そこで得た回答から、マーケターが判断してサービスの購買施策に反映させていくというプロセスでした。ただ、このプロセスで得られた答えは、本当にユーザーの声を反映しているとは言えません。ユーザーの望みを理解するには、誘導された言葉だけでは不十分です。ユーザーが流している生の声に耳を傾けなければいけないのです。スマホの普及により世界中に向けて容易に情報を共有できるようになり、人々の情報ソースはテレビや新聞ではなく大半がスマホの時代になっています。
ストレートに自信の考えを発信できるSNSだからこそ、そこから得られる情報はユーザーの生の声であり、ユーザーにとってそれらの声はまた情報源となっています。
今どんなものが流行っているか、なぜ流行っているかがわかれば、商品開発やプロモーション、キャンペーンの打ち出し方などをユーザーに向けたクリティカルなものを実施することができます。
各SNSの特徴
トレンドを調べるためにも、各SNSの特徴を抑えておく必要があります。
自社の製品・サービスとの相性が大切ですので、その点も念頭に置いて各SNSの特徴を見ていきましょう。
Instagramは若者のコミュニケーションの起点となっているSNSです。24時間で消えるなんの気なしにあげたストーリーをきっかけにDMでの会話が始まったりします。親しい友達のみの公開など、よりプライベートな使い方ができるようにもなっています。動画や写真が投稿のメインになっていることもあり、比較的若者の利用者が多いSNSです。
Instagramの発見タブにある旬の話題は、最近のトレンドを知る上で重要な機能です。旬の話題画面で表示されるトピックはほぼ毎日更新されるので、アクセスするタイミングによって表示されるトピックが異なります。
トピックは変わっていきますが、話題に上るコンテンツの傾向を分析し、今の若年層のなかでどういったものが人気なのか、どういったハッシュタグをつければ多くの人に投稿が見られるかなどがわかります。
Twitterは気軽に投稿できるので、口コミが起こりやすく、リツイート機能により拡散性に優れています。Instagramと違い画像の投稿を必要としないので、投稿された文章に対する注目度が高く、テキストに書いてある情報が中心です。
情報が伝播する速度が早いので、話題になるスピードが早く、旬の情報を得やすいことも特徴としてあげられます。
Google検索で旬の情報を検索すると、Twitterの投稿が上位表示されていることもあることから、SEOの観点でも有効といえるでしょう。
また、Twitterは匿名で使われることが多い性質を持っているので、実名では言えないネガティブな内容や本音ツイートがよくされます。ユーザーの本音と乖離していないリアルな声を聞けるので、そこから抽出した情報をもとに施策が打ちやすいSNSの一つです。
また、Twitterのトレンドは地域性もでます。
デフォルトで自分が住んでいる地域が表示されるため、設定で地域ごとに狙いを定めてトレンドを検索していったら、その地域にあった施策も打つことが可能です。
YouTube
動画配信プラットフォームのYouTube。
デジタルネイティブ達のテレビ的存在といっても過言ではありません。
月間8200万人が訪れている世界的にも膨大なトラフィックの多い場所です。
日本におけるインターネットサービスで、Google、Yahoo Japanについで3番目に利用率の高いサービスです。エンタメを楽しむだけでなく、学びたい教材を探したり、気になった商品を検索する場としても使われるようになっています。
YouTubeでは「急上昇」のコンテンツ一覧がトレンドにあたります。どの動画が多くの人に見られているかが瞬時にわかるようになっています。他の企業がどんな施策を打っているかを、動画ならかなりわかりやすく情報収集できるので、自社のサービスにどう活かすかや差別化の方法などを考える一つの要素になります。
TikTok
TikTokは主にショートムービーを載せるSNSです。
リリース当初は学生がポップな音楽に合わせた独自の振り付けをするような投稿が目立っていました。
しかし2019年あたりから劇的に投稿内容が多様化していき、Vlogと呼ばれる日常の動画コンテンツや、メイク、グルメ、スポーツ、語学、経済、雑学、自己啓発、ボディメイク、ペット動画などと、幅が広がっていっています。TikTokのユーザーは、12~19歳のティーンの世代の利用が大半だと思われがちですが、1日に1回以上閲覧するユーザーは、30%ほどが20代や30代です。
20代から30代向け製品のマーケティング施策にも活用できそうですね。
トレンドを知ってどう活かすか
SNSのトレンドを理解したところで、それを活かさずに何も実行しなければ意味がありません。
- 面白いコンテンツとのタイアップ
- 商品開発
- 自社製品のプロモーション
- 企業SNSアカウントの運用
- 広告出稿
など活かせる部分は数多くあります。
SNSによっても打ち出す施策は違ってくるので、しっかりと精査して臨みましょう。
ユーザー理解を深めるために、継続的なSNSのトレンド分析は重要な要素です。
まとめ
商品やサービスの売上をあげるためには、時流を呼んだ施策が効果的です。
ユーザーが何を求めているかわからずに商品を売りに出しても、ユーザーに興味を持たせることはできません。ユーザーが何を求めて、どういうシチュエーションで使うか仮説を立てることがポイントです。SNSのトレンドにはユーザーの生の声が溢れているので、売り上げを伸ばすためにも、トレンドを分析して施策を考えていきましょう。