
昨今、あらゆる業界で「ビッグデータ」を活用した考え方が広まっています。不動産業界も、ビッグデータを活用して業務を円滑に進めています。しかし、ビッグデータという言葉は聞いたことがあっても、内容まで把握している方は少ないのではないでしょう。
そこで今回は、不動産業界におけるビッグデータの概要や活用方法について解説します。
目次
ビッグデータとは?
ビッグデータとは、文字通り大量のデータを表している言葉です。ビッグデータの対象はデータベースに格納されているもの、エクセル形式で保存されているもの、書面で存在しているものなど形式は問いません。
ビッグデータはあくまでデータであるため、活用しなければ意味がありません。
ビッグデータが蓄積されたあとは、活用するためにデータ分析や解析をおこなっていき、その結果企業でどのような取り組みをしていくのかを決めていきます。

不動産業界にビッグデータを活用する目的
不動産業界では、以下にある2つの理由からビッグデータの活用が必要とされています。
- 生産性の向上
- 属人化の解消
それぞれの理由を解説しましょう。
理由①:生産性の向上
1つ目の理由は、ビッグデータを活用して普段の業務を効率的におこなうためです。ビッグデータは、AIや人工知能を組み合わせることで、大量のデータをもとに自動で分析をしてくれます。自動分析により、従来よりも作業時間を短縮できるでしょう。
例えば、不動産の価格査定をおこなうとします。ビッグデータを活用しない場合は、手作業でデータ検索から始めていき、データをもとに自分の頭で分析をしなければなりません。
しかし、ビッグデータを活用することでデータの収集から分析までを一貫しておこなってくれるため、お客様の待ち時間が減り、カスタマーサービスの向上につながります。
理由②:属人化の解消
2つ目の理由は、作業の属人化を防ぐためです。不動産業界に限らず、さまざまな業界では担当者が変わることで作業にばらつきが出てしまい、一定の成果を達成できない課題を抱えています。そこで、ビッグデータにさまざまな知識や経験を溜め込んでいき、溜め込んだデータを分析し共有することで、経験の浅い担当者でも一定の成果を上げられるようになるでしょう。
特に、不動産業界で作業の属人化が発生しやすいのは価格査定です。価格査定は、担当者個人の知識や経験が必要となり、そのほかにも土地勘が重要です。
査定結果は、どうしても担当者によってバラつきがあるため、運営している企業の信頼にも関わってきます。
ビッグデータに、大量の査定結果を取り込んでおくことで、精度の高い査定結果を素早く算出できるでしょう。
不動産業界でビッグデータを活用したサービス
不動産業界でビッグデータを活用したサービスとしては、以下の3つが挙げられます。
- 投資先となる不動産の価値を予測するサービス
- 不動産営業を支援するサービス
- 不動産価格を算出するサービス
投資先となる不動産の価値を予測するサービス
1つ目のサービスは、投資先となる不動産を選定するときに役立つサービスです。不動産投資は、資産形成をするうえで多くの方が利用している方法になります。不動産投資は「投資した物件でどれくらいの収益を得られるのか」という点が重要です。
しかし、検討するためには築年数・物件の状態・立地場所・設備・周辺環境などの複数条件を調査しなければならないため、時間と労力がかかってしまいます。
そこで、当サービスでは今まで投資された不動産がどれくらいの収益を得たのかをビッグデータとして収集し、AIに学ばせることで予測するときの判断材料とできるのです。
不動産営業を支援するサービス
2つ目のサービスは、不動産営業を助けるサービスです。新型コロナウイルスの影響で、多くの営業職はオフラインからオンラインの営業が主流となってきました。不動産営業もその一つであり、オンライン営業はビッグデータに基づいたアプローチが効果的です。
例えば、
- 自社のホームページでどんな物件を探したのか
- 送信したメールやメッセージをいつ開封したのか
- 開封後に顧客はどのような行動を取ったのか
などの情報をビッグデータに溜め込んで分析していくと良いでしょう。
分析の結果、顧客にいつどのようなアプローチをすべきかが見えてくるため、アプローチ精度の向上につながります。
不動産価格を算出するサービス
3つ目のサービスは不動産価格の査定価格を提供したり、各物件の価格推移を提供するサービスです。
不動産価格サービスにより、今まで不動産に依頼していたところをユーザー自身で価格を調査できるようになりました。
また、似たような条件の物件と比較もできるため、自分が購入したい物件を選定するときの判断材料として利用できます。

不動産業界でビッグデータを活用するときの注意点
不動産業界でビッグデータの活用する場合に、2つの注意点があります。
- ビッグデータ収集の仕組み作り
- 分析手法をどうするか
ビッグデータ収集の仕組み作り
ビッグデータを活用するためには、データ収集をしなければなりません。ビッグデータは、すでに持っているデータを取り込むだけではなく、今後収集したいデータを取り込むための仕組み作りが求められます。
仕組み作りは、今までの業務フローの見直しが発生したり、新たにインフラ環境の構築が必要になるなどの大きなコストがかかってしまうでしょう。
もし、時間的コストで難しい場合には、専門の業者に外注して進めていくのもおすすめです。
分析手法をどうするか
ビッグデータを収集できたら、活用するために分析をする必要があります。分析するためには、分析手法を決めなければなりません。自社内にエンジニアがいれば分析するプログラムを構築できますが、社内育成をしていないと難しいのが現状です。そこで、分析ツールを活用したり、外部業者に委託するなどの対応をとると良いでしょう。

営業のビッグデータ活用は顧客へのアプローチを最大化できる
今回は、不動産業界におけるビッグデータの概要や活用方法について解説しました。
不動産業界のビッグデータ活用は価格査定、物件比較時などに役立ち、生産性の向上や作業の属人化を減らせるでしょう。
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不動産業界でまだビッグデータを活用できていない場合は、この記事を参考にビッグデータの活用を検討していきましょう。
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