
社内データやWebスクレイピングなどで得たデータ量は膨大で、活用がむずかしい、と感じたことはありませんか?
エクセルで集まった大量のデータを見つめていても、そのデータがなにを意味しているのかわからない時もあります。
そんな時はデータを 「可視化」することで、複数のデータを同じ画面上で比較したり、一目でその結果が見れることから、データを分析したり判断することが楽になります。今回は例としてデータ可視化ツールtableauをつかって、飲食店データの可視化、分析を行ってみました。
可視化にはデータ整形が必要
今回可視化するための飲食店のデータをWebサイトからスクレイピングしました。エリア、ジャンル、利用者の予算のデータが取得できたので、「エリア、ジャンルごとの利用者の平均予算」を可視化・分析します。このデータを用いることで、新規店舗オープンにおけるメニュー作りや経営企画に役立ちそうです。
取得したデータはWebサイトに掲載している情報そのものなので、可視化するためには整える必要があります。今回取得したWebデータでは、予算の表示方法が店舗ごとに異なるため、すべてを数値のみに変換しました。
また、今回はエリアを政令指定都市のある主要都道府県のみに絞り込み、可視化のためのマスターデータを整形しました。

tableauでデータを可視化
「tableau」でデータを可視化していきます。
先ほど整形したデータを読み込み、棒グラフにして各エリア・ジャンルごとの平均予算を可視化しました。

東京の場合、一人当たりの単価が高いのは和食のようです。
このデータから、例えば東京に和食店をオープンする際は、前菜、主催、副菜、デザート、ドリンクの合計が6000円程度であればユーザーにとって高すぎない店舗といえるでしょう。

複数データを可視化して詳細に分析
店舗オープンに関して、「どこに、いくらの家賃で」というのは重要な要素です。
店舗の家賃はたいてい立地と坪数によって変動します。都内の飲食店舗の物件情報を掲載しているWebサイトからスクレイピングをし、「駅ごとの賃料」を可視化します。
ユーザーの平均予算を出したときと同様に、取得したデータを整形し、賃料と坪数から坪単価を算出します。

今回は15坪の飲食店を想定し、整形したデータをtableauで可視化すると駅ごとに15坪あたりの平均賃料が高い順にグラフにすることができました。

駅から遠かったり、あまり高い賃料のところは運営が難しいので、駅徒歩5分以内、賃料50万円以内に絞り込みをかけると、いくつかの人気エリアでも条件に当てはまる賃貸店舗がありました。

人気の中目黒駅の15坪あたりの平均賃料は40.13万円でした。
飲食店において、家賃は売上の10%ほどが目安といわれています。つまり、家賃40万円の和食店を中目黒で開店するには400万円の売上が必要となり、1日あたり13万円強の売上、客単価が6000円とすると、毎日22人の来客が必要となります。
このように可視化されたデータを用いると、大量のデータでも素早く結果を導き出すことができます。
データを可視化して意思決定を正確に
エクセルで数字を大量に並べているだけのデータは見づらく、どこの、なにが、といった判断をするのに時間がかかります。しかし、グラフ等に可視化すると、誰でも見やすくなるため、社内会議などのレポートやプレゼンテーションに掲載するにも最適です。また、可視化したデータを並べることで、いくつかのデータを比較して見ることも容易になります。
素早い意思決定ができること、データから出ている結果のため属人的ではない判断ができることが可視化の最大の特徴でしょう。
PigDataスクレイピング代行では、Webデータの収集から、面倒なデータ整形、可視化まで一気に行い、お客様のニーズに合わせてご提供することが可能です。データの取得、運用にお困りのときは是非一度ご検討ください。