
日本ではRPAブームに伴い、RPAツールを提供する企業が増加している一方、種類や機能も多様化してきました。
導入する際には環境や用途に応じて、適切なツールを選ぶことが重要となってきます。
また、事前にRPAで解決したいことを把握することも必要となります。
以下の図はRPA導入する際の流れを記したものです。

今回は、RPAを導入する際にまずは知っておくべき、RPAツールの種類を上記
①導入形態
②シナリオ作成方法
③連携性
の3つの観点で紹介してきます。
①導入形態RPA
RPAを導入するとなると、まずはどこに入れるか、デジタルレイバーをどこで働かせるか、ということを考えなければなりません。
大きく分けて、①サーバー型RPAと②デスクトップ型RPAに分かれます。(両方対応している製品もあります。)
①サーバー型RPA
デジタルレイバーがサーバー内で稼動することによって、業務の一括管理が可能となります。サーバーで稼動していることによって、複数のパソコンから利用することが出来、使用出来るロボットの数も多く大量のデータを扱うことができます。
②デスクトップ型RPA
サーバー型とは違い、デジタルレイバーがパソコン内のみで稼動するため、各パソコン内に限定した作業の際に用いられます。サーバー型に比べ初期費用が安く、ユーザーのニーズにあった問題に対応しやすいです。
②シナリオ作成方法
次に、デジタルレイバーに覚えさせる業務のシナリオ作成を行います。
多くのRPAツールには、ベンダー企業が独自に、操作しやすいUIを開発し提供しています。そのためツールによって操作性が異なってきます。想定される業務の量によって設定の難易度、自動化に対応できる種類が変動しまう場合が多くあります。
しかし、プログラミングなしで視覚的に業務を覚えさせることが出来るため、ユーザーにとっては便利であるため需要は高いです。
①キャプチャタイプ
エクセルのマクロのようにマウスやキーボードの操作を順序の通りに画面を見ながら、覚えさせたい業務の手順を視覚的に記憶させます。

②テンプレートタイプ
用意されているテンプレートを使用して、対象オブジェクトと動作に分け設定していき定義するものです。決まったテンプレートなので汎用性は低いが、記述ミスがありません。
主に使用されている技術は座標指定、オブジェクト識別、画像認識があり、これらでベンダー企業はユーザーが使いやすいツールを作り、提供しているのです。
③開発型
開発型は汎用的プログラミング言語のAPIを使用してシナリオ作成を行います。前述した通り、UI型では簡単に操作できるようにしている分、汎用性がなく複雑な処理を設定させることが難しくなってくることが多いです。しかし、APIを使用することにより、一から開発するよりも遥かに短時間かつ、簡単に作成することが可能となります。

最近のRPAでは、上記の方法を組み合わせて使用することもあり、キャプチャタイプで作成した後に、細かい設定を開発タイプで修正していくことが行われています。組み合わせて作成することで、より簡単に汎用的に作成することが可能になっています。
③連携性
RPAと一概に言っても、多数のツールが存在し、ツールによって得意不得意があります。
また、複数システムの連携が出来るものも多く存在します。
■一例
・外部システム連携
・API連携
・データベース連携
・Webアプリケーション連携
・ファイル連携

RPAを選ぶ際に、各ツールがどんなことを得意としているかを確認し、ユーザーが使用したい業務や作業に適しているかの判断を行うためにもツールの特徴を知ることは重要となってきます。
RPAの選び方
上記にあるように、RPAには種類がとても多く存在します。また、ツールそれぞれに特徴が存在します。簡単に設定できるツールも提供されていますが、用途と特徴が異なるツールを選択してしまうと、設定に時間がかかってしまったり、運用の際に手間になってしまったりと、せっかくツールを導入したのにも関わらず、業務を圧迫してしまうこともあります。導入を検討する際には、用途を明確にしてツールを選別することが最も大事になります。また、予算や担当する人材の確保も行い導入した後もスムーズに運用していくことも考えましょう。