
働き方改革で残業を減らすことが推進されてきていますが、人手不足の深刻化、2020年に入ってからは新型コロナウイルスの影響もあり今までどおりの働き方ではスムーズに仕事を行うことが難しくなっています。そんな時代背景もあり、企業には「業務効率化」が求められ、業務効率化を行うことができるツールに注目が集まっています。
本記事では、おすすめの業務効率化ツールとや導入のポイントをご紹介します。
業務効率化ツール導入のメリット
人件費の削減
業務効率化ツールを導入することで、人手で行っていた業務の自動化や会議の効率化ができるためより多くの業務に対応することができます。結果として生産効率が上がり、人件費の削減に繋がります。
コミュニケーションがスムーズになる
従来から利用されているメールよりも、チャットやオンライン通話ができる業務効率化ツールを導入することで、リアルタイムでコミュニケーションをとることができます。また、会議室などを用意しなくてもオンライン会議ができるため、場所を問わず在宅ワークの人ともコミュニケーションをとることができます。
マネージメントがしやすくなる
タスクやプロジェクト管理ができる業務効率化ツールを導入することで、チームの業務が可視化され、進捗確認・グループや管理者への共有が簡単に行えます。管理者が業務の遅れや漏れなどを確認することで、早めに人員配置や対処を行うことができます。
ミスが少なくなる
慣れている業務であったとしても、人手で行うとミスが発生する可能性があります。業務効率化ツールで自動化すると、繰り返し行う定型業務であれば設定したとおりに業務を遂行してくれるためミスがありません。
業務効率化ツールの種類
コミュニケーションツール
コミュニケーションはチャットツールや社内SNSなどのことをいいます。社内のコミュニケーションを簡素化し、業務に関する連絡や周知にかかる時間を大幅に減らすことができます。他部署とのコミュニケーションも容易にできるため、組織としての一体感を持つことができ、組織全体の雰囲気がよくなることも期待できます。
ファイル共有ツール
ファイル共有ツールはクラウド上にファイルを保存したり、ツールによっては共同編集を行うことも可能です。社内ネットワークのみの活用だと、社内ネットワークに接続していなければファイルにアクセスできないこともありますが、ファイル共有ツールはインターネットに接続していればどこにいても必要なファイルにアクセスすることができます。
タスク、プロジェクト管理ツール
タスク、プロジェクト管理ツールはチームメンバーやプロジェクトメンバーの業務を可視化・共有することで業務の進行を確認します。ToDoリストの作成だけではなく、スケジュール機能やコメント機能がついたものもあり、簡単な報告や相談としてコミュニケーションをとることもできます。
業務自動化ツール
RPAなどの業務自動化ツールはルールの決まった定型業務を自動化させることができ、主にPCを用いたバックオフィス系業務に適しています。人手の代わりに業務を行ってくれるため、コスト削減にも有効です。しかし、RPAなどは始めに設定が必要なものも多いため、担当者以外にもわかるようブラックボックス化させないようマニュアルを作成することも大切です。
おすすめの業務効率化ツール14選
コミュニケーションツール
Slack
Slackはグループ、個人間でやりとりができるチャット機能でメッセージだけではなく画面共有やファイル送信ができるコミュニケーションツールです。メールアドレスだけで組織内のチャットグループに招待することが可能なため誰でも簡単に始めることができます。
料金:無料~
Zoom
Zoomはビデオ会議を主としたコミュニケーションツールです。会議のスケジューリング、画面共有や録画機能など、ビデオ会議に必要な機能を網羅しています。有料プランでは時間を無制限にできたり、SNSでのストリーミングも可能です。
料金:無料~
Chatwork
Chatworkはチャットやビデオ会議とタスク管理が両方できるコミュニケーションツールです。有料にはなりますがビジネスプランでは、ユーザーを一斉登録するなどのユーザー管理機能をつけることができます。
料金:無料~
ファイル共有ツール
Dropbox
Dropboxは高いセキュリティでファイルをコンテンツごとに管理することができるファイル共有ツールです。制限容量も大きいためファイルを圧縮せずそのまま保存が可能です。また、PCだけではなくモバイルアプリを利用することで、スマートフォンからの作業も可能になります。
料金:1500円/月~(無料お試し期間30日)
Google Drive
Google DriveはGoogleアカウントを持つすべてのユーザーが利用することができるファイル共有ツールです。共有設定も内部用、外部用とファイルごとに分けることが可能なため、社外とのファイル共有も簡単に行えます。Google Drive独自のWordやExcelに類似したファイル作成も可能で、共有されたファイルは共同編集ができます。
料金:無料~
タスク、プロジェクト管理ツール
Backlog
BacklogはシンプルなUIでタスク、プロジェクト管理からファイル共有までできるツールです。プロジェクトの進行計画を文字だけではなく、ガンチャートで可視化することができ、プロジェクトの期限や各タスクの遅延にいち早く気づくことができます。
料金:11,800円/月~
Trello
Trelloはタスクを付箋のように追加していくことでToDoリストを作成し、タスク管理が行えるツールです。「カード」と呼ばれる付箋型のタスクはチーム内に共有することが可能で、誰がどのタスクを持っているのかが一目でわかるようになります。
料金:無料~
業務自動化ツール
TOWA
TOWAはWebサイト監視に特化した業務自動化ツールです。特定のWebサイトを登録するだけで、24時間365日監視してくれるため、そのWebサイトに変化があった際に通知してくれます。Webサイト内の特定箇所やキーワードも設定することが可能なため、ピンポイントで知りたい変化を監視できます。人手で毎日Webサイト監視をする必要がないため、Webサイト監視に時間をかけてしまっている場合におすすめです。
料金:β版10社無料・有料版は問い合わせ
WinactorはWindowsアプリケーションの操作を学習し、設定したとおりのワークフローを実行してくれる業務自動化ツール(RPA)です。また、PC上の業務であればあらゆるアプリケーション、自社システムとの連携が可能です。例外のない手順が明確な業務を自動化するのに最適です。 SDT×Kompiraはシステム運用の自動化に特化した業務自動化ツールです。定型業務のような単純作業から、人手に頼らざるを得なかった複雑な作業まで自動化することができます。顧客それぞれに合わせた独自のツール開発が可能であり、機能が一般化したRPAよりもコストをかけずに導入することが可能です。 UiPathはWinactorと同様PC上の業務を自動化するRPAツールです。基本的なプログラミングの知識は必要ですが、技術的には必要なくドラッグ&ドロップだけでシナリオ作成が可能です。また、ユーザーの操作を記録し、フロー化するレコード機能でシナリオを作成することもできます。 Robo-Patは現場向けに特化したRPAツールです。あらゆるアプリケーションに対応しており、プログラミングは不要、スタンドアロン型でインターネットに接続することなく使用することが可能です。PC1台ごとのプランになるので、少数のPCで定型業務を自動化する場合は他のRPAツールよりも低価格で導入できます。 BizRobo!はサーバー型のRPAで、Webサーバーを1台用意することで複数の業務を自動化できる業務自動化ツールです。そのため、大規模なウェブアプリケーション業務を自動化したい場合に向いています。ロボットの管理もダッシュボード上でできるなど、充実した機能が搭載されています。 BluePrismは複数ロボットの統率、管理に優れたRPAツールです。ダッシュボードで複数ロボットの稼働状況やKPIが可視化されるため、野良ロボと呼ばれる管理不能なロボットを検知し、修正を行うことができます。また、メインフレーム、Windows、Web などの各種インターフェースに対応するだけでなく、社内開発された API のない業務アプリケーションでも連携することができるため、複数事業を持つ大企業でも利用可能です。 業務の中から非効率なポイントを洗い出します。その問題点を一番解決できるツールは何かをそれぞれのツールの特徴、金額を考慮して選ぶ必要があります。 高機能な業務自動化ツールは導入コストがかかります。そのため、いきなり導入を決めてしまうと結果として損害が発生するリスクがあります。まずは無料お試しがあるものを選択し、本当にコストパフォーマンスが良いかを見極める必要があります。 現在利用しているPC環境やツールと、これから導入しようとしている業務効率化ツールが連携できるものかどうかを確認します。業務効率化ツールはたくさん導入すればいいというわけではありません。ひとつの部署だけではなく、他部署で利用しているものも把握することで社内全体でツールを活用することができ、会社として業務効率化を図ることができます。 ツールを導入したところで、活用方法が難しい場合は宝の持ち腐れとなってしまいます。例えば、活用のために時間をかけて研修が必要、など社員に負担がかかるツールの場合、新入社員が入ってくるたびに研修が必要となってしまいます。特にRPAツールは「プログラミング技術が不要」とうたっているものでも「プログラミング知識」が必要な場合もあり、難しいツールのひとつです。社員がスムーズに活用でき、利用することが定着するような業務効率化ツールを選ぶことが大切です。
Winactor
料金:248,000円/年~SDT×Kompira
料金:問い合わせUiPath
料金:無料~Robo-Pat
料金:40,000円/月~(無料トライアル有)BizRobo!
料金:50,000円/月~(従量課金制)BluePrism
料金:1380,000円/年業務効率化ツール導入のポイント
効率化できていない自社の問題を明確にしておく
まずは無料で試してみる
既存ツールとの親和性を知る
誰でも使いこなせる仕様か確認する