
ここ数年、日本を訪れる外国人の人数は急上昇しています。
2017年には28,691,073人もの外国人が訪日しており、ここ10年でも3倍以上と右肩上がりの結果がでています。それに伴って、2017年では旅行消費額も4兆4,161億円となり、前年比を17.8%も上まり過去最高額を記録しました。

(引用: https://statistics.jnto.go.jp/graph/#graph–inbound–travelers–transition)
さらに2020年に東京オリンピックもあることから、その経済効果は今後、より上昇すると予想されます。
そのため、サービス業だけではなく、あらゆる業界で「インバウンド対策」を行うことが必須となってきます。
そもそもインバウンドとは?
インバウンド【Inbound】・・・外から内向きに入ってくること
と、定義されております。一般的には外国人が訪日することを指します。また、マーケティング業界では「インバウンドマーケティング」という言葉があり、顧客が自ら接触してくるよう魅力的なコンテンツをWebで公開したり、写真を掲載する行為を指します。
今回は訪日観光等に対するインバウンド対策、特に面白そうな最新インバウンドアプリケーションの事例を集めてみました。
インバウンドに人気のアプリケーション5選
DiGJAPAN!
株式会社昭文社

このアプリは外国人旅行者が日本観光に役立つ情報が凝縮されており、観光する場所や時期、テーマなど用途にあわせて豊富な情報を閲覧することができます。
また、レストランやショップで使えるクーポン情報も確認することができ、店頭で提示するだけでそのクーポンを利用することができます。他にも、目的地までのルートナビやWi-Fiスポット情報など機能が盛りだくさんです。
2018年現在、すでに60万人ダウンロードを突破していることから、このアプリが多くの外国人観光客に利用されていることがわかります。このアプリを使っている外国人観光客が特定の場所に近づくと、その場所でのクーポン情報をプッシュ通知を任意で設定することができるなど、このアプリに掲載されているレストランや観光名所へ誘致できる効果がみられます。
Halal Gourmet Japan
ハラールメディアジャパン株式会社

(引用:https://www.halalgourmet.jp/ja)
ここ数年インドネシアやマレーシアなどの東南アジアからの観光客が増加していることをうけて、ムスリム観光客への柔軟な対応も必要不可欠となっています。このアプリは、日本国内でハラールにそって調理されたグルメを探すときに便利です。場所・食事のジャンル・設備などから800件を超える店舗を検索することが可能で、ムスリム観光客に高く支持されています。ムスリム観光客にとって、食事はとても重要です。日本各地でハラール食を食べられる場所があるとわかれば、その地に赴き、観光も食事も楽しむことができるでしょう。ムスリム観光客が増加していることを考えると、このアプリに登録しているレストランがある地域は外国人観光客から人気の地域になること間違いありませんね。
Payke
株式会社Payke

このアプリは商品についているバーコードをスキャンするだけで、利用者の母国語に合わせた商品情報が表示されます。その情報内容は原材料や魅力、制作秘話や世界中のユーザーの口コミなどがあります。
現在対応言語は英語、繁体字、簡体字、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語と、多様な言語に対応しています。
基本的に日本の商品は日本語表記しかないため、母国語で原材料などを確認できることは外国人観光客にとってとても魅力的です。安心して物が買えるという点で、購買意欲が増すことでしょう。
talkappi
株式会社アクティバリューズ

(引用:https://talkappi.com/app/)
このアプリは接客業者に特化し、これを使うことで簡単に外国語で接客をすることができます。ホテル、旅館、レストラン、ヘアサロン、エステサロンとそれぞれの業界ごとにアプリが分かれており、それぞれに対応した声かけ機能がついています。ホテルや旅館だけでなく、現在は美容のために日本を訪れる外国人観光客も増えているようです。外国人のお客様をスムーズに対応することができれば、口コミも広がり、顧客の増加につながることでしょう。
ストリートミュージアム
凸版印刷株式会社

(引用: https://www.toppan.co.jp/solution/service/streetmuseum.html)
高性能VRとGPSを利用してスマートデバイスをかざすこと文化史跡が当時の姿で見ることができるアプリ。旅前にどのような文化史跡があるのかを確認し、実際に現地で当時の景観を体験することができます。
体験は今、外国人観光客に人気の訪日理由となっています。事前に情報を入手でき、さらに体験もできるという魅力は、その土地を訪れたいという意欲をあげることとなるでしょう。
インバウンドアプリを活用することで
インバウンドアプリは様々なデータを活用して作られていると同時に、インバウンドアプリを活用することで得られるデータもたくさんあります。このような相互関係をつくることで、よりよいインバウンド対策につなげていくことができるでしょう。
次回はインバウンド対策を取り組むために知るべき観点についてお伝えします。