
Webスクレイピング(クローリング)とはなんなのか、Webスクレイピングでどんなことができるのか、がわかると、次は実装してみよう!となるかと思います。
Webスクレイピングの基礎をまとめたガイドはこちら
Webスクレイピング(クローリング)を実装するための言語はPython!と聞く人も多いかと思います。しかし、Webスクレイピング(クローリング)を行うにはPythonの知識だけではできません。今回はWebスクレイピング(クローリング)を実装するのに知っておくべきプログラミングの基礎をご紹介します。
Webスクレイピングに必要なプログラミング言語
【Webサイトを構成する言語】

世の中にあるほとんどのWebサイトはHTMLとCSSでつくられています。
WebスクレイピングはそのHTMLやCSSの要素を読みとり、必要とする部分を抽出します。つまり、HTML、CSSでどのようにWebサイトの情報がかかれているのかがわからないと、Webスクレイピング(クローリング)もできません。また、JavaScriptで動きをつけているWebサイトの場合、その知識も必要となります。
HTML
Hyper Text Markup Languageの略で、複数の「タグ」を活用してプログラミングすることで、その「タグ」が意味する形式にWebサイトを構築します。例えば、<p>~</p>は~をひとつの段落として構成し、<a>~</a>タグを用いると~内にリンクを挿入することができます。
CSS
Cascading Style Sheetsの略で、HTMLのタグに対するルールや class・idでグループに対するルールを設定することで、Webサイトのデザインを整えることができます。
例えばcolorで文字色を指定したり、font-familyでフォントの種類を指定することができます。
JavaScript
Webページに「動き」をつけることができるプログラミング言語です。
JavaScriptを使うことで、表示・非表示の切り替えやHTML・CSSの操作をすることができます。
【Webスクレイピングをする際に用いる言語】
Python
Pythonはプログラミング言語の中でもWebスクレイピング(クローリング)に適したライブラリが豊富にあるため、少ないコード量であらゆるWebサイトに対応したスクレイピングコードを構築することができます。
ここまで知っていると便利!
【Webスクレイピング(クローリング)でよく使うPythonのライブラリ】
Requests
PythonのHTTP通信ライブラリのひとつ。
これを使うことで、Webサイトの情報取得や画像収集が簡単に行えます。
BeautifulSoup4
PythonのHTMLパーサライブラリのひとつ。
HTMLやXMLファイルを解析し、Webサイトからデータを取得できます。
Selenium
ブラウザを自動的に操作するPythonのライブラリです。
主にJavaScriptが使われているWebサイトやログインが必要なWebサイトのスクレイピングに使われます。
おさえておきたいプログラミング知識
【基本用語】
アクセスブロック
Webサイトによっては、特定のIPアドレスからの流入や、ロボットからのアクセスを遮断している場合がありますので気を付けましょう。
サーバーダウン
アクセスが一定期間に過剰にあると、サーバーが落ちてWebサイト側に迷惑をかけるので、気を付けましょう。
【通信プロトコル】
HTTPリクエスト / HTTPレスポンス
ブラウザからサーバーに送る命令を「リクエスト」、それに対して、サーバーからブラウザに送る命令を「レスポンス」と言います。HTTPリクエスト/レスポンスを利用してWebスクレイピング(クローリング)を実行することもできます。
【データフォーマット】
JSON
JavaScript Object Notationの略で、テキストベースのデータフォーマットです。軽量なフォーマットなので、データ抽出を高速で行うことができます。
簡単にWebスクレイピングをするには
Webスクレイピング(クローリング)の方法を調べると、たいてい「Pythonでスクレイピングする方法」とか、「Pythonのコードを紹介」などのページが上位に上がってきます。しかし、それらを読み進めてもスクレイピング(クローリング)をすることはできません。
Webスクレイピング(クローリング)を実行するには、法律やWebサイト調査、さらに複数のプログラミング言語や知識を学ぶ必要があります。完璧に学ぶ時間がなく効率よくWebスクレイピング(クローリング)がしたい、という方はツールを使ったり、業務委託を検討してもよいでしょう。
⇒IT弁護士に聞く「企業としてのスクレイピングは違法なのか?」