【3分で分かる】BIツールとは?機能と活用事例を紹介
データの活用が話題になっている昨今のビジネスにおいて、重要視されているBIツールをご存知でしょうか?データの価値が高まっている現代のビジネスにおいて、BIツールの活用は不可欠であるといってもよいでしょう。BIツールの導入によって、業務の改善化や意思決定の迅速化といった効果を期待できます。
しかし、BIツールという言葉を知ってはいるが、具体的な機能やメリットを知らないという方もいるのではないでしょうか?そこでこの記事では、BIツールが備えている基本的な機能と、導入するメリットについて解説します。合わせて、いくつかのビジネスケースに応じたBIツールの活用事例もご紹介。
この記事を読めば、なぜBIツールを導入するべきなのかが分かるようになりますよ。
BIツールとは
BIとはBusiness Intelligenceの略称で、企業が持っている様々なデータを収集・分析を行った上で可視化し、経営や業務の迅速な意思決定を支援するのがBIツールです。インターネットが普及して情報が膨大になっている現代において、企業のITデータ活用はもはや必須となっており、経営にデータを役立てる動きが高まっています。
BIツールを使えばデータ収集や分析といった作業を、専門的な知識を持っていない人でも迅速かつ正確に行えるので、現代においてBIツールの活用は不可欠といえるでしょう。
BIツールの機能
BIツールが備えている基本的な機能は、大きく次のように分けられます。
- データの収集・蓄積
- データの集計・分析
- データの見える化
企業内に蓄積されている膨大なデータが1ヶ所にまとめられて、分析・可視化が行われるので、正確かつ誰が見ても分かりやすいデータになります。データサイエンティストといった専門家の力を借りずとも、正確な意思決定を行えるようになるので、属人化を防ぐ効果も期待できるでしょう。
ツールによって得意としている機能が異なるので、自社で解決したい課題や用途に合わせて、適切なツールを選ぶのが大切です。
次に、それぞれの機能について詳しく解説します。
データの収集・蓄積
企業活動を行っていく過程の業務で積み重なってきたデータを、BIツールを使って1ヶ所にまとめて収集できます。
通常、企業が蓄積しているデータはそれぞれの部門におけるシステムで管理しており、バラバラの状態であるケースが多いです。データがバラバラだと、経営判断などに必要なデータを迅速に検索できず、正確な分析を妨げてしまいます。
BIツールは様々なデータ形式に対応しているので、企業で利用している様々なシステムと連携してデータを共有できます。常に最新のデータを1ヶ所に収集して、後からいつでもデータを活用できるようにしておけば、より正確な分析を行えます。
データの集計・分析
収集したデータを集計して分析を行うことで、企業内のデータを経営判断や事業の推進に活用できるようになります。
BIツールが持つ代表的な分析機能として、
- OLAP分析
- データマイニング
- プランニング
が挙げられます。
OLAP分析とはオンライン処理分析を指しており、蓄積されたデータを多次元的に扱って、複数の面からデータを深掘りできる機能です。主に、売上報告や市場分析に用いられ、売上変動の要因特定などに使われます。
データマイニングは様々なデータから、未知の関係や傾向を探し出し、価値ある情報を導き出せる機能です。統計学やパターン認識などといった技術を用いて、人間だけでは発見が難しい情報を取り出せます。
プランニングは蓄積された過去のデータを使ってシミュレーションを行い、予算計画などの根拠に用いられる機能です。経営層やマネージャーが行う、予算策定などに役立つ機能といえます。
それぞれの機能を有効に使い分ければ、迅速で効果的な経営判断を行えるでしょう。
データの見える化
BIツールは分析されたデータを、グラフなどの形に整えてデータの見える化を実行します。どれほど正確な分析が行われていたとしても、単なる数値の羅列では必要な情報を読み取るのは難しいです。打ち合わせ等でデータを渡しても、経営判断に使えるデータとして認められないでしょう。
データをグラフインフォグラフィック等に可視化すれば、分析されたデータから必要なデータを素早く読み取れるようになります。誰が見ても直感的で分かりやすいデータになるので、経営・マネジメント層も素早い意思決定を行えるようになるでしょう。また、説得力のあるデータになるので、働いている社員にも方針を理解してもらいやすくなります。
BIツールのメリット
BIツールを導入する上でのメリットとして、次のような点が挙げられます。
- あらゆるデータを分析できる
- 自社の現状把握をしやすい
- 問題を迅速に把握して対応できる
- 分析や収集の工数を減らせる
BIツールの導入によって、経営分析や意思決定が迅速かつ正確に行えるようになるほか、上記のようなメリットも期待できるでしょう。
取引件数が増え、取り扱うデータ量が増えてきたら、BIツールのメリットを十分に発揮できるようになるはずです。
次のそれぞれのメリットについて、詳しく解説します。
あらゆるデータを集めて分析できる
BIツールは形式の違うデータソースも取り込めるので、会社内に蓄積されているあらゆるデータを収集し分析できます。
ExcelでもBIツールと同様にデータを集計してグラフを作成できますが、異なる部署間のデータ統合や、形式が違うデータソースの抽出には向いていません。Excelでデータを統合しようとする場合には、膨大な工数と時間がかかるので、業務が煩雑になってしまいます。
BIツールは形式が違うデータソースにも対応しているので、社内に分散しているデータを集計できます。また、BIツールによってはデータを抽出する際に、情報を統一させるETL機能を備えています。データが集約されることで、各部署の状況をまとめて可視化できるようになることはBIツールの大きなメリットです。
データを可視化でき、自社の現状把握がしやすい
BIツールを使えば企業に蓄積されている膨大なデータの分析結果を、グラフなどの形にして見やすくできるので、自社の現状把握がしやすいです。
Excelでも表やグラフの作成を行えますが、作成するまでに作業時間が長くなってしまいます。BIツールを使えば、分析されたデータをグラフなどの形に分かりやすく可視化できるので、自社がどのような状態にあるのか把握しやすくなります。データベースと連携すれば、リアルタイムでデータが更新されるようになるので、正確な分析を行えるようになります。
また、誰が見ても分かりやすい資料になるので、打ち合わせや上司への報告に使うレポートを効率よく作成できるでしょう。
抱えている問題を迅速に把握し対応できる
BIツールをデータベースに連携させることで、データをリアルタイムに更新できるので、企業が抱えている問題を迅速に把握できるようになります。分析したいデータをすぐに手に入れられるので、分析したい時にすぐ行えるほか、別の角度からの分析も容易です。データマイニングなどの高度な分析手法も活用できるので、これまで見つかっていなかった課題も見つけられるでしょう。
課題を迅速に把握できれば、最適な対策も素早く打てるようになります。また、会議中などにアイデアが出てきた際にも、その場ですぐに分析をして結果を確認できます。分析を容易に行えるようになった結果として、課題発見も素早く行えるようになるでしょう。
データ分析・収集の工数を減らすことができる
BIツールを活用すれば、データの収集や分析にかかる工数を大幅に減らせます。
Excelなどでデータ収集から分析を手作業で行おうとする場合、作業時間が何時間にも及んでしまいます。データを収集できたとしても、データの種類や分析手法が異なると、同じ作業をもう一度繰り返さなければならなくなるでしょう。
BIツールの場合、連携すれば自動的に企業内に散乱しているデータを集められるので、これまでデータ収集にかかっていた手間を減らせます。また、高度な分析に必要な計算も自動で行ってくれるので、計算ミスなどの防止にも繋がります。
分析にかける時間を短くできるので、分析結果を検討するための時間を多く確保できます。本来の業務にも時間を避けるようになるので、業務の効率化にもつながるでしょう。
BIツールの活用事例
自社のビジネスを分析し、改善へと繋げられるBIツールは、次のような場面で活用されています。
- 経営・財務会計
- 営業・マーケティング
- 人事・労務
高度な分析機能を持つBIツールを活用していけば、業務の改善化や意思決定の迅速化に繋がります。
また、ビッグデータやデジタルマーケティングの重要性が高まっている中では、経営者以外にも各部門の担当者にとっても役立つツールです。
次にそれぞれの場面における、BIツールの活用事例をご紹介します。
経営・財務会計
BIツールの導入によって、売上情報や財務情報をリアルタイムに把握でき、迅速な経営判断を下せるようになります。
各種ITツールが登場する以前はExcel等を使って、手作業で資料を作成しなければなりませんでした。しかし、手作業では時間がかかるほか、ミスをしてしまうリスクも増えてしまいます。企業経営を取り巻く外部環境は変化が激しいため、様々な要因を考慮しながら迅速に判断を下さなければなりません。
BIツールを活用すれば、数字などのデータを迅速かつ正確に出せるので、迅速な意思決定には必須のツールといえるでしょう。
営業・マーケティング
BIツールでデータを蓄積して分析すれば、属人化してしまいやすい営業やマーケティングを、効率的に行えるようになります。これまでに行ってきたマーケティングの結果を分析し、結果に応じた適切な施策を打てるでしょう。
また、営業活動のデータを具体的に視覚化できるので、今後の営業活動における方針への説得力が高まります。経験やスキルによる差を改善できるので、全体の成績の底上げや向上に効果的です。
人事・労務
人事や労務分析にBIツールを用いれば、生産性の向上や人事における課題発見に繋がります。
従業員の基本データや勤怠情報に加え、能力やモチベーションなどの情報もデータ化されるので、勘や経験といった属人的な要素を排した分析が可能です。従業員の生産性に影響する要素を分析できるので、分析結果に応じた適切な施策の立案に役立ちます。
また、優秀な人材を採用や定着に必要となるデータも分析できるので、人事における課題解決にも効果的です。
BIツールを理解して自社のデータ分析に活用してみよう
BIツールの機能や事例について解説しました。日々蓄積していく膨大なデータを有効に活用するには、BIツールの理解と活用が欠かせません。適切にBIツールを活用できれば、正確かつ迅速な意思決定の助けとなるはずです。
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